長編小説

信長天魔王 上巻

 

 

竹王丸の那古野城

 七月に入って、信秀は馬廻りの弥太郎と宗兵衛を従えて那古野城を訪れた。
「頼まう、織田弾正忠信秀じゃ。左馬助さまのすけ殿のお招きにあって参上いたした」