日本航空123便墜落 メモ3

前回はボイスレコーダーの衝撃音のおよそ10秒後
低く鈍い爆発音があったという話でした。
これはファイヤービーに牽引された標的が123便に
突き刺さった音かもしれません。

 

尾翼損傷の犯人はやはり無人標的の親機なのではと
思われるのです。

ではワイヤーで曳航標的機を引っ張っていた親機の
ファイヤービーはどうなったのでしょうか。

これについてはrainbo6003さんが素晴らしい分析を
されてました!

フライトレコーダーから検証する

 


日航123便の真相に迫る⑥【垂直尾翼外部破壊説をDFDRから検証する】

rainbo6003さんは最初の衝撃直後の操作が自動操縦なの
か、操縦士の意志なのかを明らかにします。

まず操縦桿の操作量から

37秒の時点で前に押されたのは、機首がまっすぐで
あることから、自動操縦の反応ではなく、
機長席で操縦桿を握っていた佐々木副操縦士の動作。

 

次に方向舵ペダルの操作量から

37秒の時点で右に踏まれたのは、磁方位が250度のまま
なことから、自動操縦の反応ではなく、
やはり佐々木副操縦士の動作であると結論しています。

 

つまり操縦桿を握っていた佐々木副操縦士は
最初の衝撃音がして1秒後には、操縦桿を前に押し、
右の方向舵ペダルを踏んでいた。

なぜかといえば

これはコックピットの窓左上に見えた物体を避けよう
としたのではないかと述べています。

 


 

 

これは、何かの物体が尾翼の右側にぶつかり破壊して
コックピットの左側を前に向け通過したため、
(冷徹に言えばもう通過して去ってゆくところですか
ら反応は不要なのですが、人間は危険を察知すると本
能的に避けますから)
パイロットの反応としては急いで降下と右振り操作に
なったわけですね!

 

ここでコクピットのやりとりに注目してみましょう!
大変な情報量の多いところなので一行たりとも見落と
せません。

 


35秒~36秒にかけて最初の衝撃音「ギャグッゴーン」
が記録されています。

37秒には佐々木副操縦士による右下への回避操作。

そして高濱機長も同時にそれを目撃したので38秒には
「まずい、なんかわかったぞ」と声を上げ

42秒にはスコーク77を入れようとし、現在、佐々木
副操縦士に機長権限があるのを思い出し「入れる、入
れよ」とやらせます。

47秒に佐々木副操縦士がスコーク77を入れてそれは
即座にレーダーに反映されれて、東京管制室では警報
が鳴り、自衛隊と米軍も直ちに監視体制に入ります。

通常の飛行では新たな行動に移る場合はパイロット二
人でチェックリストを実行するのが一般的です。
ですからなぜすぐに高濱機長がスコーク77を決断し
たのかが謎だと言われる方がいます。

しかし、この物体が軍演習用のオレンジ飛行体だから
こそ躊躇はなかったのです。

 

これはAVIATIONという航空関係者専用の質問サイトの
記事を和訳したものです。



出典: AVIATION Someone’s shooting at my plane out of the blue! What do I do?

 

Q.誰かが私の飛行機を突然撃ちました!私は何をし
ますか?

状況とATCへの対応を明確な方法でどのように伝えま
すか?あなたは何をしゃがみますか?7500?7700?
これは、空対空火災と地上対空中火災でどのように変
化しますか?
(注 しゃがみますかとあるのはスコークの動詞が
スクワットだからです)

A. 前部略~ コミュニケーションはあなたが説明す
る状況での私の最優先事項です。あなたがワンボタン
のスコーク緊急ボタンを持っているなら、どうしても
それを押してください、しかし何よりもまずあなたは
飛行機の前向きなコントロールを保つ必要があります。

 

 
このように経験豊富な回答者は「飛行機が撃たれたら
まずスコークボタンを押せ」と言ってるのです。

 

勿論、演習用のオレンジ物体ですから高濱機長は誤射
だろうと判断したと思います。
だからこそ演習してる相手に交信を要求し、当方は領
空侵犯の意図のない民間機であり、そちらの標的機が
当方の機体に損傷を与えたと知らせる必要があります。
(勿論、領空とはここでは横田空域になります)

そのためのスコーク77なのです。

 

誤射した相手が交信してくると思われるからこそ、福
田機関士は51秒に(操縦が忙しいかもしれないから聞
き落とさないように)「ラジオ追送いたしますので」
と言い佐々木副操縦士も「はい」と返してます。

しかし絶対にある筈の軍との交信部分は完全にカット
されています。

47秒~48秒にかけて今度は低く鈍い「ボッゴオオン」
という衝撃音。

と同時に福田機関士はギアの状態を「オレンジギヤ」
と答えます。
この時、おそらく福田機関士はオレンジ灯をリセット
したと思われます。

すぐ「ラジオ追送いたします」発言があり、その返事
を待って
55秒にもう一度「オレンジギヤ」と言います。

ここも明らかに不自然ですよね。

これを想像すると福田機関士が警告灯をリセットし
た後に二度目の衝撃音をもたらした曳航標的機の主
翼胴体下部突き刺しの影響で、またギヤが動いてし
まい、オレンジ灯が点灯したためと考えるとパズル
のピースが合うように納得されると思いませんか?

さらに10秒した25分05秒にようやく福田機関士は、
「ギヤ ファイブオフ」と正常宣言するわけです。

また一歩、真相に近づいた気がします。

日本航空123便犠牲者の方々のご冥福を心よりお
祈り申し上げます。合掌

ご精読ありがとうございました。